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これだけは知っておくべき母乳に含まれる重要な栄養成分

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母乳に含まれているパーフェクトな栄養成分

 

 文明や科学の進歩は、私たちに便利で豊かな生活をもたらしました。赤ちゃん用の粉ミルクも、科学の進歩によって作り出されたものの一つです。

 

 粉ミルクを製造・販売する乳業メーカーは、長年にわたって母乳の成分を分析し、栄養的に優れた人工乳の開発に力を注いできました。こうした各メーカの開発努力によって、最近の粉ミルクは栄養バランスの面でかなり母乳に近くなったと言われています。しかし、今のところ完全に母乳を模倣した製品を生み出すには至っていません。

 

 では、ここで改めて母乳の素晴らしさを知るために、母乳に含まれている栄養成分を紹介していきます。私たちが普段飲んでいる牛乳と比べると構成成分に大きな違いがあることがわかるかと思います。

 

五大栄養素

 ①タンパク質

 タンパク質は、内臓や筋肉、血管などあらゆる組織や臓器の材料になると同時に、体の機能の調整にも役立っている重要な栄養素です。母乳中のタンパク質含有量は牛乳の約2分の1から3分の1。人間の赤ちゃんは、他の哺乳動物のように生まれてすぐに体を動かす必要がないので、タンパク質の量も少なくて済むようになっています。

 

 アミノ酸(タンパク質の構成要素)組成も、人間特有の発育過程に応じて、短時間で簡単に消化吸収ができるラクトアルブミンが主体になっています。それに比べて牛乳は、消化に時間がかかるカゼインというアミノ酸が主体になっており、人間の赤ちゃんには負担が大きいとされています。

 

 さらに母乳には、脳の発達を促進するタウリンというアミノ酸も豊富に含まれています。ちなみに、牛乳に含まれるタウリンの量は、母乳の半分程度です。タウリンは脳や網膜などの神経発達に欠かせないだけではなく、心肺機能を正常化する作用も認められています。

 

 ②糖質

 母乳に含まれる糖質のほとんどは乳糖で、含有量は牛乳の約2倍です。腸内でガラクトースとグルコースに分解され、体内に吸収されます。グルコースはエネルギー源として使われ、ガラクトースは脳などの組織形成に利用されます。

 

 乳糖にはほかにも、腸内でビフィズス菌などの善玉菌の繁殖を助け、逆に大腸菌などの有害な細胞の繁殖を抑える作用があります。また、腸内でカルシウムや鉄といったミネラル成分と結合し、その吸収を促進する作用があります。

 

 ③脂質

 母乳に含まれる脂質は、3.5%前後を占め、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、γ-リノレン酸などの不飽和脂肪酸で構成されています。これらは、細胞膜や消化液、ホルモンの材料になるなど、体の機能を維持するために重要な働きを示していることから、必須脂肪酸とも呼ばれています。母乳中にこれらの脂肪酸が多いということは、栄養学的にも注目すべき要素です。

 

 また母乳には、リパーゼという脂肪を分解するための消化酵素が含まれています。このリパーゼの働きのおかげで、消火器が未発達な赤ちゃんでも、無理なく乳汁中の脂肪を消化できるわけです。

 

 これに対して粉ミルクは、必須脂肪酸を強化するためや脂肪の吸収効率を高めるために乳脂肪の代わりに、大豆などの植物性油脂、動物性ラード、魚油などを添加し、脂肪酸を補っています。

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 ④ビタミン

 10数種類に及ぶ各種ビタミンは、体内の化学反応を調節し、代謝活動を活性化するうえで重要な役割を果たしています。バランスの取れた食生活を送っているお母さんの母乳には、ほとんどのビタミンが必要なだけ含まれています(ビタミンKだけは例外的に少ない)。

 

 特に含有量が多いのは、免疫力を強化して体の抵抗力を高めたり、体内の酸化を防いで老化やガンの予防に役立つなど様々な生理作用を持つビタミンC、同じく強力な抗酸化作用を持つことで知られているビタミンEです。さらに、体内に吸収されるとビタミンAに変換されるβ-カロチンも豊富に含まれています。ビタミンAにはガン抑制作用、抗酸化作用などが認められていますが、最近の研究によってβ-カロチン自体にも強力な抗酸化作用があることが明らかになっています。

 

 ⑤ミネラル

 細胞間の情報伝達や酸素の運搬、血液の浸透圧の維持、骨の形成など、様々な生命現象を支える元素のことで、主要ミネラル(カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、リン、鉄、イオウなど)と微量ミネラル(亜鉛、ヨウ素、銅、マンガン、セレンなど)に分類されます。

 

 母乳に含まれるミネラルの含有量は鉄を除いてどれも牛乳の3分の1から4分の1程度ですが、腎臓が未発達な赤ちゃんにとってミネラルの過剰摂取は負担が大きすぎることがわかっています。

 

 母乳中の各種ミネラルは理想的な割合で含まれているうえに、乳糖の作用で、吸収効率がいいので、やはり、赤ちゃんの発育には適しています。

 

赤ちゃんを病気から守ってくれる免疫物質

 

 母乳には五大栄養素以外にも特徴的な成分が含まれています。それは、未熟な赤ちゃんを最近やウイルスなどの病原菌から守ったり、アレルギーの原因物質の侵入を防ぐ「生体防御因子」です。

 

 出産から7日ぐらいまでの間に分泌される母乳のことを初乳といいますが、これは通常の母乳、つまり2週目以降に分泌される成乳と成分構成が異なります。最も違う点は、タンパク質の含有量。初乳は成乳に比べると、倍以上のタンパク質を含んでいますが、実はそのタンパク質の中に重要な免疫物質が存在しているのです。

 

 免疫物質とは、外から侵入してきた病原菌などの異物(抗原)に反応し、それに抵抗する物質のことで、体内に抗体を作って異物を排除する免疫グロブリンと呼ばれています。これらはタンパク質の種類によって5つに分類されますが、そのうち母乳に多く含まれているのはIgAという種類の免疫グロブリンです。赤ちゃんが母乳を吸うことで体内に入ってきたIgAは消化液や呼吸器粘膜の中に溶け込んで、腸や肺の上皮細胞の表面に広がり、細菌やウイルスの侵入を強力に防ぎます。

 

 さらに、IgAはアレルギーの原因物質を腸管粘膜の手前で封じ込める働きも示します。母乳で育った赤ちゃんは粉ミルクで育った赤ちゃんに比べてアレルギーになりにくい、またはアレルギー症状が出ても軽い場合が多いことが、過去に行われた数多くの疫学調査によって明らかになっています。

 

 以上の免疫物質の他にも、赤ちゃんの抵抗力を高めて丈夫な体を作る成分があります。それはタンパク質の一種のラクトフェリンとライソザイム(リゾチーム)という酵素です。やはり両方とも初乳の中に多く含まれています。

 

 ラクトフェリンは腸内で鉄と結合することで病原性細菌の繁殖を抑制し、ライソザイムには、大腸菌、ブドウ球菌といった病原性細菌類の細胞壁を溶かす作用があります。先ほど述べた乳糖も、腸内でビフィズス菌の栄養源となり、その増殖を促進します。その結果、腸内で酸性の状態になって、病原性細菌類の繁殖を抑えることができるのです。

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-子育て, 核酸

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