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母乳で赤ちゃんを育てなければいけない重要な理由と母乳不足問題

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母乳が一番

 

 赤ちゃんは母乳で育てる。これは有史以来、繰り返されてきた自然の摂理です。あらゆる哺乳動物は進化の過程でそれぞれの種にあった母乳を作り出し、そして赤ちゃんに与えてきました。人間の赤ちゃんの母乳には、人間の赤ちゃんを育むために偉大なる知恵が凝縮されているわけです。

 

 母乳の完璧さはまさに神業としか言いようがないことは、おそらく粉ミルクの開発に携わる研究者たちが一番わかっていることであろう。赤ちゃんのために調整された栄養バランス、発育過程に応じて微妙に変化する栄養成分、どれをとってみても母乳と同等のものを人工的に作り出すことは未だに叶わぬ夢なのだ。

 

 また、母乳の利点は栄養面だけではない。お乳を与えるという行為は栄養を与えるためだけの行為ではないのです。お母さんいとって母乳を飲んでもらうことはこのうえない快感となります。母性とはもともと備わっているものではなく、こうした経験を通じて研ぎ澄まされていくものなのです。そして次第に、親としての自覚が芽生えてきます。

 

 一方、赤ちゃんにとっても、初めて体験するお母さんの感覚は精神面の発達に大きく影響してきます。柔らかい肌のぬくもり、おっぱいの感触、お乳の味や匂い、やさしく微笑みかけるしぐさと声など、赤ちゃんは五感の全てをフル稼働させてお母さんを感じ取り、絶対的な安心感を得るわけです。

 

 このように母と子が授乳を通して密接に刺激し合うことで、親子の絆はしっかりと結ばれていくのです。もちろん、粉ミルクで育てても親子の絆を深める子育てをすることはできます。ですが、母乳を通してより密接に親子のふれあいを持つことは、子供の人間関係の基礎を作る意味において何よりも重要なことでもあるのです。

 

母乳が出にくいお母さんが増えている

 

 出産を控えている妊婦さんにアンケートをとると、9割以上が「母乳で育てたい」と答えているそうです。それだけ「母乳は良い」ということが浸透しているにも関わらず、いざ授乳期になると、母乳だけで赤ちゃんを育てる人は全体の3〜4割程度に止まってしまうとのこと。

 

 厚生労働省が平成7年の調査をもとにまとめた「乳幼児栄養調査の概要」によると、日本人の完全母乳率は生後1ヶ月で半分以下、生後3ヶ月で3分の1程度と報告されています。また、保健所などが集計する3ヶ月検診の結果でも、同じような内容が示されています。一体なぜ、理想と現実との間にこれほどまでにギャップが生じてしまうのでしょうか。

 

 実は、その理由について調べた統計もあります。前述の乳幼児栄養調査の結果の中で「粉ミルクを使用した理由」について質問したところ、「母乳が足りない」「母乳が出ない」など、母乳不足を理由に挙げる人が80%を超えていました。

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 また、その他の意見として、「仕事の都合」「自分自身の健康の問題」「母乳は飲んだ量がわからないから不安」「母乳だけでは栄養面で心配」「赤ちゃんが母乳を嫌がる」「粉ミルクの方が楽だから」「授乳は苦痛」などが目立っています。さらに「出産施設で粉ミルクを与え続けたために、母乳が出なくなってしまった」と回答する人が3.5%に及び、出産時の環境も母乳の分泌に大きく影響していることも明らかになりました。

 

母乳不足についての誤解

 

 戦前、そして戦後間もない子頃の日本では、ほとんどの赤ちゃんが母乳だけで育っていました。それが戦後の経済復興を契機に、アメリカ型の「肉食信仰」「牛乳信仰」が食生活に深く浸透し、育児にも粉ミルクが普及していきました。その結果、昭和40年代には完全母乳率が20%以下に落ち込み、粉ミルクの飲み過ぎで必要以上に太った赤ちゃんが急増したのです。ところが、当時は大きな赤ちゃんを健康優良児として表彰するなど、むしろ粉ミルクを歓迎する風潮さえありました。

 

 多くのお母さんたちが訴える「母乳不足」は、実のところ、本人の思い込みによるケースが多いと言えます。そこで、はっきりと認識しておくべきなのは、「母乳不足」と「母乳不足感」は全く違うということです。そして、育児書の普及や行政機関による指導による子育てのマニュアル化などが混乱を招いている一因と言えるかもしれません。

 

 たとえば、「授乳は3時間おきに行うのが適当。それより感覚が短かったり、赤ちゃんがよく泣くようだったら、母乳が足りていない証拠」とか「体重が1ヶ月で1Kg増えなかったら、母乳不足」などの”常識”に振り回されてはいけません。現に多くの医師や助産婦保健婦がそのように指導してきましたし、育児書の中にもそういった記述がみられます。

 

 しかし、現実問題として初めからこの基準通りに授乳を行えるお母さんはほとんどいません。赤ちゃんは生まれて間もなくでも本能的に乳首に吸い付きますが、最初から乳を吸い出すのが上手いわけではありません。何度か挑戦してようやくコツをつかみ、自然にうまく吸ってくれるようになるのです。

 

 また、母乳の量を調整するホルモンは、赤ちゃんが乳頭を数吸う刺激によって分泌される仕組みになっています。なので、最初のうちは出が悪くても、何度か吸わせているうちにだんだんと量が増えていき、最終的には3〜4時間の授乳感覚が身についてくるのです。ただし、そうなるまでには通常2週間から1ヶ月以上かかるといわれています。それよよく理解して、根気良くお乳を吸わせてあげるお母さんが増えれば、母乳不足感は少しづつ解消されていくかもしれません。

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-子育て, 核酸

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