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赤ちゃんに必要な核酸の生理効果 〜免疫力を高める〜

投稿日:08/17/2017 更新日:


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免疫力の低下が病気の原因

 

 母乳で育った赤ちゃんと粉ミルクで育った赤ちゃんを比較すると、どういうわけか病気に対する抵抗力やアレルギーなどの体質にはっきりと差が見られることが明らかになりますた。

 

 なぜ粉ミルクで育った赤ちゃんは免疫機能に障害が起こりやすいのか、という問題を追及していくうちに解明されたのが、「母乳に多く含まれている核酸を摂取することで免疫機能が正常化し、病気やアレルギーを防ぐことができる」という事実です。

 

 そもそも免疫とはどのようなものなのでしょうか。免疫とは読んで児のごとく「疫から免れる身体のしくみ」のことです。外から侵入してきた病原菌やウイルス、またはガンなどの異常細胞を異物とみなし、自己組織にはないもの、すなわち非自己として認識して排除するというのが、免疫機能の基本的なメガニズムです。

 

 こうした免疫機能の役割を担っているのが、主に白血球に存在するリンパ球や顆粒球、マクロファージなどであり、とりわけ大きな役割を果たしているのがリンパ球です。

 

 免疫は「体液性免疫」と「細胞性免疫」の2つの大別されます。

 

 体液性免疫は、リンパ球のB細胞による抗原抗体反応と呼ばれるものです。非自己である抗原に反応して細胞の表面に抗体を作り、その働きを封じ込めます。

 細胞性免疫は、同じくリンパ球のT細胞による免疫反応です。T細胞は病原菌やウイルスに感染した細胞やガン化した細胞を直接殺したり、ほかの免疫細胞を調節する役割も果たしています。たとえば、一度にたくさんの抗体を作る必要が生じたときにはヘルパーT細胞がB細胞の増殖を促し、外敵を撃退した後はサプレッサーT細胞がB細胞の増殖を抑えます。つまり、ヘルパーT細胞とサプレッサーT細胞という2つのT細胞がB細胞の抗原抗体反応をコントロールしているわけです。

 

 ヘルパーT細胞は作用の違いによって1型(Th1細胞)・細胞性免疫と2型(Th2細胞)・体液性免疫に大別され、Th1細胞からはインターフェロン・ガンマ(IFN-γ)とインターロイキン2(IL2)、Th2細胞からはインターロイキン4(IL4)という、それぞれ異なった生理活性物質を生産しています。

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 この2つの細胞は、片方が優位になればもう片方は劣位になるという具合に、拮抗し合う性質があります。一般に言われるアレルギーは、Th2細胞が優位になり双方のバランスが崩れた結果、起こることがわかっています。

 

核酸による免疫増強作用

 

 核酸は主に次の働きで免疫機能を正常化させます。

 

①免疫の主役の1つであるナチュラルキラー(NK)細胞の働きを活性化する

②インターフェロン・ガンマとインターロイキン2などの生理活性物質の生産を促進し、Th1優位にする(アレルギー疾患の予防・改善)

③インターロイキン4の生産を抑制する(アレルギー疾患の予防・改善)

④腸管免疫、絨毛の発育を向上させることによって、病原菌の体内への侵入を腸管内で未然に防ぐ

⑤善玉菌を増やす

 

このうち、③④⑤についてはこちら。

赤ちゃんに必要な核酸の生理効果 〜アレルギー疾患の予防・改善〜

赤ちゃんに必要な核酸の生理効果 〜絨毛の発育促進と腸内環境〜

 

 ①のNK細胞とはリンパ球の一種で、ガン化・腫瘍化した細胞や、ウイルス感染を受けた異常細胞を攻撃・破壊する、まさに「殺し屋」。他のリンパ球による細胞破壊は、抗原が侵入して実際に機能が発揮されるまでに時間がかかりますが、NK細胞の作用はそうした制限が一切ありません。敵を見つけたら瞬時に殺しにかかり、しかも周囲の正常細胞を傷つけることなく作用します。

 

 つまり、NK細胞の活性が低いと病気に対する抵抗力が著しく弱まることになるわけです。そこで、メーカー各社が核酸成分を配合した粉ミルクを赤ちゃんに飲ませる実験を行ったところ、NK細胞の活性が優位に高まることを確認しています。

 

 ②のインターロイキン2は、ヘルパーT細胞から分泌される糖タンパクの一種(生理活性物質)です。ヘルパーT細胞自信やB細胞の増殖を促したり、NK細胞やキラーT細胞にも働きかけて、免疫機能の活性化をもたらします。

 

 さらに、インターフェロン・ガンマはキラーT細胞やLAK細胞、マクロファージといった免疫細胞の働きを活性化または調整して、腫瘍化した細胞やウイルスに侵された細胞を攻撃します。その結果、異常細胞は自殺を図り(アポトーシス)、ガンや自己免疫疾患(リウマチ、I型糖尿病、膠原病など)をはじめ、あらゆる病気の発生を防ぐことができるわけです。

 

 実際に、核酸成分を配合した粉ミルクを赤ちゃんに飲ませる実験を行ったところ、インターロイキン2やインターフェロン・ガンマの産生が高まり、細胞免疫が強化されることが確認されていますし、最近に対する抵抗力が高まり、感染症が減ったという研究結果も多数報告されています。

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-子育て, 核酸

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