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腸管免疫を活性化

 

 腸の上皮組織には、絨毛と呼ばれる無数の突起があります。絨毛は胃や腸で消化した栄養を体内に吸収させる役割があると同時に、病原菌などの異物(抗原)の侵入を防ぐ働きもしています。

 

 小腸はとりわけ活発に新陳代謝を行う部分で、毎日約30gの細胞が死滅しています。そこで、新しい細胞を作り出すためにより多くの核酸が必要になるわけです。

 

 ところが核酸不足に陥ってしまうと、当然新陳代謝が行われにくくなって絨毛の発育にも影響を及ぼすようになってきます。まるで使い古した歯ブラシのように、絨毛と絨毛の間が広くなって、絨毛の高さも低くなります。体内に侵入してきた異物は、この間隔をぬって腸管から吸収され、血液の流れにのって各臓器へと運ばれてしまうのです。

 

 こうした現象がアレルギー疾患をはじめ多くの病気の発症に関係していると考えられるようになり、「腸管免疫」という領域が新たに注目されるようになりました。絨毛の発育が悪くなるとバイエル板(免疫細胞が多く存在するリンパ組織)も少なくなり、異物の腸管からの吸収が増えるわけですが、核酸がそれを抑える重要な役割を担っているのです。

 

 ちなみに、核酸入り粉ミルクを販売しているメーカーの研究で、20匹のマウスを2グループに分け、片方のグループだけに5種類の核酸成分(ヌクレオチド)を添加した餌を与え続けて(もう一方には無核酸食)、2週間後に腸の状態を比較した結果、核酸を与えたグループの絨毛の高さが25%高いことが確認されています。

 

腸内のビフィズス菌を増やす

 

 腸内には100兆個以上もの細菌が住み着いていて、ビフィズス菌などの善玉菌と大腸菌、ブドウ球菌などの悪玉菌とに分けられます。

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 健康を維持するためには善玉菌が常に優勢であることが重要とされ、特に生まれたての赤ちゃんの場合は90%以上がビフィズス菌でないと発育が妨げられ、病気にかかりやすくなるとされています。なぜなら悪玉菌は、腸管内に病気の原因となる腐敗物質を作り、発育障害や臓器障害、自己免疫疾患、消化不良や下痢、便秘などさまざまな病気を引き起こすからです。

 

 母乳で多く含まれる乳頭(オリゴ糖)はビフィズス菌の栄養源となり、その増殖を促します。また、同じく母乳に多いラクトフェリン(タンパク質の一種)は腸内でミネラルと結合することで悪玉菌の繁殖を抑制します。

 

 核酸にもビフィズス菌を増やし、悪玉菌の繁殖を抑える作用があることがわかり、乳業メーカー各社では実際に核酸の有無が腸内環境にどのような影響をもたらすかという研究を行いました。

 

 たとえば、母乳で育った赤ちゃんと核酸入り粉ミルクで育った赤ちゃんと従来の粉ミルクで育った赤ちゃんの3グループから生後1週間および30日目の便を測定し、含まれる菌の数を比較するという実験を試みました。

 

 その結果、母乳及び核酸入り粉ミルクのグループはビフィズス菌の割合が有意に高く、逆に従来の粉ミルクんグループには悪玉菌が増加する傾向が見られました。さらに、ビフィズス菌が増えたことで、カルシウムや鉄といったミネラルの吸収率が高まり、骨が丈夫になるという二次的な効果が期待できることが明らかになりました。

 

 なお、この類の実験は他にも行われていますが、やはり同様の結果が得られています。国内で核酸入り粉ミルクが普及して以来、各乳業メーカーには「下痢が少なくなった」「ミルクを吐かなくなった」という声が数多く寄せられているそうです。ヨーロッパでも6000人規模の疫学調査が行われ、核酸入り粉ミルクで育てた赤ちゃんに下痢が少なかったという結果が報告されています。

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