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 私たちの体が約60兆個の細胞からできていることからも予想できるように、非常に多くの種類(200種類以上) の細胞が存在しています。そして、それぞれの細胞が独自の構造と機能をもっています。

 

 たとえば白血球は、ほかの細胞と結合することなく自由に移動し、細菌や有形汚物を取り入れて消化します。筋細胞は、互いにしっかりと結合し、収縮により機械的な力を生み出しています。また筋細胞は、骨格筋、平滑筋、心筋という3種の主要な型があり、それぞれの場所に見合った形態で存在しています。神経細胞は、電気信号を伝えて、大脳と脊髄の中枢神経系と、それ以外の体の部分との情報伝達を可能にしています。感覚細胞には、内耳の有毛細胞(ゆうもうさいぼう)と目の網膜中にある桿体細胞(かんたいさいぼう)があります。有毛細胞は、音の第一次検知器であり、音の振動に応じて動くことで電気シグナルを起こし脳に伝えます。桿体細胞は、光で電気シグナルを引き起こして目の神経細胞に伝え、脳へと中継されます。生殖細胞は、精子や卵といった種の保存に必須である重要な細胞です。脂肪細胞は、体の中でもっとも大きな細胞の1つで、脂肪の生産と貯蔵の役割をもっています。腺細胞(せんさいぼう)などのいくつかの細胞は、おもにホルモンや酵素などの物質を体内で合成したりしています。例として、膵臓(すいぞう)にあるインスリンをつくる細胞や口腔にある唾液をつくる細胞などもあります。

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 このように自由に移動するものもあれば(浮遊細胞、非接着細胞)、まったく動かなかったり(実質臓器構成細胞、接着細胞)、ある制限の範囲でしか動けなかったり、信号の役目、貯蔵や生産の役目など、実にさまざまな細胞が存在しています。  

 ただ、もっとも驚異的な事実は、これらすべての細胞はたった1つの受精卵から発生したということです。多くの生命の受精卵は分割を繰り返すことによって、まず外胚葉(がいはいよう)、内胚葉(ないはいよう)、中胚葉(ちゅうはいよう)というおおまかな機能をもった3種類の細胞群(胚葉)に分かれます。さらにそおれぞれの胚葉から、もうすこし役割分担のかぎられた細胞群が生まれ、その細胞群からまた新たに、もっと役割分担のしぼられた細胞群が生まれます。こうして明らかに特化された機能をもつ臓器ができるのです。

受精卵から発生した人体を構成する細胞(受精卵から発生した人体を構成する細胞)

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