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細胞を用いる医療とその可能性

いま現実になっている再生医療

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 「細胞を用いる医療とその可能性」では再生医療とはなにかについて基礎的なことを中心にお話してきました。再生医療についてだいぶ理解できたのではないかと思います。さらに理解を深めるため、ここではいま現実になっている再生医療にはどういったものがあるのかについて学びましょう。

 

 実際に医療として実現している再生医療の現状としては、医師の監督のもとで臨床研究や自由診療というかたちで実施されています。たとえば、現在さまざまな企業や施設で行われている免疫細胞療法というがんの治療法があります。この治療法は、患者から採血した血液中のリンパ球を体外で活性化・増殖させたあと、ふたたび体内に戻すものです。医療機関い併設された細胞を扱うための専用施設(細胞加工施設)で、医療の監督のもとで実施されています。

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 傷ついた脚の血管を再生させる治療も行われています。血管内皮前駆細胞を患者の体から取りだし、これを脚に注入することで傷ついた血管が再生されます。

 

 また、病気を治し以外に、美容を目的とした再生医療もあります。たとえば肌に関して、患者さんから採取した皮膚細胞から真皮にある線維芽細胞(コラーゲンをつくるもとになる細胞)を取りだし、培養によって活性化・増殖させたあと、ふたたび体内に戻すことによって衰えた肌を修復する再生医療が行われています。細胞培養は、医療機関に併設された細胞加工施設のなかで、医師の監督のもと、安全かつ効率的に行われています。また、若いうちに細胞を保管することで、再生医療の治療効果を高めようとする試みもなされています。

 

 このように再生医療は徐々に現実のものとなり、今後ますます発展していくものと思われます。

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