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iPS細胞について 細胞を用いる医療とその可能性

再生医療の歴史

投稿日:08/19/2015 更新日:


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 私たちあh体が外傷などを負ったときに、傷を治す自己再生機能をもっています。このような自己再生機能は古くから知られており、古代インカでは、どの程度のケガならば身体は復活(再生)することができるか観察し、どの程度までなら人工的に侵襲を与えても身体がそこから復活(再生)してくるかを経験的に習得しており、病気や事故の治療手段としての外科医療(手術による医療行為)を発展させました。

 

 これが本来、生体に備わっている再生能力を利用した治療の始まりです。大きな意味でいえば、再生医療は古代インカの時代に始まったとも考えることができます。しかし、ここで考える再生医療とは違います。厳密に言えば、古代インカで行われていた医療は、再生医療ではなく「再生させる医療」なのです。

 

 再生医療、すなわち細胞の能力をコントロールする医療を始めたのは20世紀になってからのことです。その基礎として顕微鏡などのハードウェアの発達、細胞操作や遺伝子操作などのソフトウェアの発達が必要不可欠だったということはいうまでもありません。

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 まずこの時代に、ティッシュ・エンジニアリングといわれる技術が登場しました。これには、組織の一部または全部を修復するもの(皮膚、骨、軟骨、血管など)や細胞を装着した(補助)人工臓器(人工腎臓、人工肝臓など)があります。さらに皮膚(表皮)の培養法が開発され、1981年に熱傷患者へ初めて細胞を用いた医療である自家培養表皮移植が成功しました。

 

 1980年代初頭には、マウス胚性幹細胞(ES細胞)の樹立以来、造血幹細胞、神経幹細胞、間葉系幹細胞などのさまざまな幹細胞が見いだされ、その効率的な分離や培養法が確立されていきました。こうして得られた幹細胞の多能性、多分化能を生かして成体機能の改善・修復を目指す研究が進められたのです。

 

 そして1995年には、アメリカで線維芽細胞を培養し、美容目的に皮膚に注射する治療が行われ、非常に有効な結果が報告されました。また、線維芽細胞だけでなく、軟骨培養や表皮の培養などさまざまな体の一部分の組織培養が、現在、多くの医療器官で研究されています。

 2006年には、京都大学の研究グループがiPS細胞による万能細胞の開発に、世界で初めて成功しました。今後の再生医療を含めたオーダーメード医療の現実化への突破口として、世界中で注目されています。

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