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 がんにおかされた臓器や、古くなった体のパーツは丸ごと取り換えるという非常にドラマチックなことも理論的には可能な再生医療。しかし現実的には、文部科学省が平成21年に策定した「iPS細胞研究ロードマップ」が1つの指標になるのではないでしょうか。そのなかでやはり単一の細胞だけで、ある程度結果がでる(治せる)病気やケガが当面の治療対策になっています。

 

 「iPS細胞研究ロードマップ」では11種類の細胞・組織が研究対象にあげられています。

 ①中枢神経系、特に脊髄損傷などにより半身不随となった患者や、アルツハイマーなどの神経細胞そのものに原因があり、神経細胞そのものを修復すれば病気・事故の治療となる可能性があります。

 ②角膜、③網膜色素上皮細胞、以前は暗膜のような効果だけもつ細胞と考えられていましたが、次の項目の視細胞に栄養を送ったりして縁の下の力もちように支えている細胞です。④視細胞、明るいところで色や形を識別する錐体細胞と暗闇の中で形を認識する桿体細胞の2種類の細胞です。

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 ⑤⑥⑦造血幹細胞(血小板、赤血球)、血液の中の血漿以外のすべての個体成分である白血球(好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球、マクロファージ)や赤血球、血小板、肥満細胞、樹状細胞になることのできる細胞です。

 ⑧心筋細胞、⑨骨、軟骨、⑩骨格筋、そして内胚葉系細胞(肝臓細胞、膵ベータ細胞など)、腎臓細胞、特に国民病ともいえる糖尿病は膵ベータ細胞でつくられるインスリン枯渇ですので、膵ベータ細胞を再生させることにより糖尿病の根本治療が可能です。

 

 1〜は、いずれも10年以内の臨床応用が見込める領域(細胞)です。

 今後、iPS細胞に付随した技術は、創薬やがん治療などの分野でますます進化していくでしょう。きっと倫理的な問題も解決され、いつの日か人間とブタのキメラ動物により臓器工場のテーラーメード人工臓器が完成されるようにもなるでしょう。がんなど不治の病も克服される日がくるでしょうし、それを受け入れる社会的土壌も整っているでしょう。しかし、われわれ人類はなにも変わらず、さらに新しい技術革新、新しい夢に向かって日々研究を続けているのではないでしょうか。

 平成21年〜5年後〜10年後
1、中枢神経系基礎研究前臨床研究臨床研究
2、角膜基礎研究前臨床研究臨床研究
3、網膜色素上皮細胞基礎研究・前臨床研究臨床研究
4、視細胞基礎研究・前臨床研究臨床研究
5、血小板基礎研究・前臨床研究臨床研究
6、赤血球基礎研究前臨床研究臨床研究
7、造血幹細胞基礎研究・前臨床研究臨床研究
8、心筋基礎研究・前臨床研究臨床研究
9、骨・軟骨基礎研究前臨床研究臨床研究
10、骨格筋基礎研究前臨床研究臨床研究
11、内胚葉系細胞基礎研究・前臨床研究臨床研究
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