不思議Labo

遺伝子ってなに?iPS細胞ってなに?

iPS細胞について 生命の基本単位である遺伝子と容器としての細胞

ウイルスと細胞との決定的違い

投稿日:07/12/2015 更新日:


Sponsered Link

 みなさん、テレビや新聞のニュースで、「インフルエンザ」という言葉をよく目にしたり耳にしたりしていると思います。このインフルエンザこそウイルスなのです。では、ウイルスは細菌と同じでしょうか?

 

 1892年、タバコモザイク病の病原が細菌ろ過器を通過しても感染性を失わないことをロシアのディミトリ・イワノフスキー(左)が発見し、それが細菌よりも微小で顕微鏡でも観察できない存在であることを報告しました。このろ過性の病原体が小さな細菌なのか、それともそうでないのか、議論が分かれました。しかし、1935年にアメリカのウェンデル・スタンリー(右)がタバコモザイクウイルスを結晶化することに成功し、この結晶が感染する能力をもっていることを示しました。当時の科学者は、化学物質のように結晶化することのできる生物が存在するということに、強い衝撃を受けました。ここにきてようやくウイルスは、細菌とは異なる生物であることが証明されたわけです。

4907-2220px-Wendell_Meredith_Stanley

Sponcsered Link

 

 実際にウイルスは、遺伝子とそれを保護するタンパク質の殻のみからできていて、細胞を構成するゴルジ体やミトコンドリアなどといった細胞に備わる小器官をもたないため、ウイルスそれ自体ではタンパク質やエネルギーをつくることができません。そのためウイルスは、細胞という形をもつ細菌とは大きく異なっています。

 

 また、ウイルスは遺伝子とタンパク質のみからできていて、自分でエネルギーをつくることもタンパク質をつくることもできませんが、遺伝情報を次世代に伝える仕組みだけはもっているため、非常におもしろい形、たとえるならUFOに似た形をしています。エネルギーも食料ももたない乗務員だけのUFOが、ほかの星を侵略する場面を想像してみてください。このUFOがほかの星(生物の細胞)に着陸すると中から乗務員(遺伝子)がでてきて、ほかの星(生物の細胞)の中で増えていきます。やがて増えたウイルスはふたたびUFOとなり侵略し破壊しつくした星(生物の細胞)から去ってしまいます。

 このようにウイルスは、細胞とは大きく異なる特徴があります。

untitled

Sponcered Link

-iPS細胞について, 生命の基本単位である遺伝子と容器としての細胞
-, , , , , , , , , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

死なないための遺伝子戦略

Sponsered Link  遺伝子が生き残っていく(死なない)ためには、遺伝物質の正確さ、すなわち遺伝物質の化学的な安定性を高めていくことが必要です。これまで遺伝物質としては、DNA以外にタンパク …

no image

老化は万能細胞で止められるのか?

Sponsered Link  私たちは1個の受精卵から始まり、赤ちゃんとし誕生し、子供から大人になります。月日が経つにつれて老化し、肌にしわやたるみがでたり、病気が治りにくくなったりしていきます。老 …

no image

現在行われている再生医療とは?

Sponsered Link  これまでお話ししてきたように、万能細胞のヒト胚性幹細胞(ES細胞)や人工多機能生幹細胞(iPS細胞)を実際の再生医療に用いることができれば、さまざまな組織、臓器の修復・ …

no image

遺伝子が仕掛ける罠〜細胞分裂〜

Sponsered Link 私たちの体はいつも同じように見えますが、実は毎日多くの細胞が死んでおり、絶えず新しい細胞をつくらなければなりません。そしてそのために細胞が行っている作業が細胞分裂です。細 …

no image

受精卵と生殖細胞の決定的な違い

Sponsered Link  受精卵と生殖細胞。なんだか同じように聞こえますが、実はまったく違う細胞なのです。受精卵の特性であるたった1つの細胞からすべてのものが発生するため、受精卵の行う細胞分裂は …