不思議Labo

遺伝子ってなに?iPS細胞ってなに?

iPS細胞について 生命の基本単位である遺伝子と容器としての細胞

細胞の集合体と相互間作用

投稿日:07/16/2015 更新日:


Sponsered Link

 基本的に細胞の集合体、すなわち多細胞化した細胞においては、内部に位置する細胞は、外部の環境と直接的な物質やエネルギーのやり取りをもつことができません。しかし、多細胞生物と単細胞生物の中間と考えられるボルボックスは、5万個もの細胞からなる大きな球状の生物ですが、内部は空洞になっていて、細胞は表面に一層に並んでいるだけです。鞭毛運動でクルクル回ることですべての構成細胞に光と栄養を均等に供給し、すべての細胞が外部の環境と直接的な物質やエネルギーのやり取りは行う点で、単細胞生物がただたんに集まっただけのような構造をしています。しかもボルボックスは生殖細胞を分化させ、その一部の細胞だけが子孫を残します。ほかの細胞群体では構成細胞がすべて生殖細胞として機能する点で、単なる個々の細胞の集まりとは異なっています。

lab3-144163-o(ボルボックス)

 群体のもっとも進化したものといわれるカイメンは、体型はつぼ状で、中央に大きな空洞があり、上方には口が開いています。ボルボックスの違いとしては、水流運動を通して体内のすべての細胞で環境との物質交換ができるようになっていることです。さらに多細胞化が進んで体が大きくなってくると、内部の細胞に栄養や酸素を供給するためのシステムとして、水の流動性を利用したやり取りを発達させてきました。

Sponcsered Link

image1-8

 群体を除き、多細胞生物のもっとも原始的な段階にあるといわれている腔腸動物のクラゲやヒドラは、この水の流動性を利用したやり取りを行っています。水生植物の場合は、すべての細胞が外界の水と直接物質交換をしていて、特別な移送系は発達していません。しかし、植物が陸上に進出するようになると、移送系の発達が見られるようになりました。

 

 たとえばシダなどの陸上植物は、水分や無機栄養を根の一部からしか取り入れることができません。そのため水分や無機栄養を吸い上げ、全身に配るための通路と、葉の光合成で生産した有機物を幹や根に下降させるための通路である維管束が必要となります。すなわち水分や栄養を吸収する根と、光合成を行う葉、その葉をできるだけ高いところにおいて光合成をしやすくするための直立した茎が発達しているのです。

kougousei
 このように、細胞はお互い役割分担(相互作用)を行うことで現在の生命になっているのです。

Sponcered Link

-iPS細胞について, 生命の基本単位である遺伝子と容器としての細胞
-, , , , , , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

がん研究から生まれた万能細胞

Sponsered Link  万能細胞が発見される以前に、がん細胞に万能細胞があるかどうか検討されていました。そもそも哺乳類の受精卵が細胞分裂を繰り返したきわめて初期の段階である初期胚は、とても小さ …

no image

細胞とはなにか?

Sponsered Link  細胞とはなんでしょうか?    国語辞典を引くと、「生物の体を組み立てているいちばん小さな単位」と記載されています。どうやら私たちの体は、この細胞からできてい …

no image

人の再生能力とは?

Sponsered Link  高度に進化したわれわれのような生命体では、単細胞生物や完全無欠のプラナリアのような身体の再生はできません。しかしまったく再生能力がないわけではありません。一生のうちまっ …

no image

遺伝子が仕掛ける罠〜細胞分裂〜

Sponsered Link 私たちの体はいつも同じように見えますが、実は毎日多くの細胞が死んでおり、絶えず新しい細胞をつくらなければなりません。そしてそのために細胞が行っている作業が細胞分裂です。細 …

no image

「夢」の医療の正体とは?

Sponsered Link  少し脱線してしまいますが、人間を動かす最大の力は我欲や金銭欲ではなく「夢」だと私は考えています。人類が「夢」見た多くのものは、たとえそれが、その当時はまったく荒唐無稽に …