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 多細胞生物を構成する細胞は、たとえばバラバラにしても常に集合しようとする性質があり、もとの多細胞化に戻ろうとします。これは、多細胞生物における細胞表面に接着物質や接着装置など、細胞を接着させるさまざまな仕組みが存在しているからです。この仕組みを生かして多細胞生物は、自分自身を安定な状態に保つために外部環境を遮断し、体内環境をつくりだす仕組みを取り入れています。

 

 動物では皮膚があり、これは熱や光など機械的・物理的傷害から体を守り、表皮下血管網の調整や発汗などを通して体温調節に役立っています。高等植物では表皮があり、これは植物体を機械的・物理的傷害から守とともに、水分の蒸発を防いでいます。このように多細胞生物は、生存に非常に有利な形態を取り入れています。

 

 また、多細胞生物は、環境などの影響を受け、形態の対称性を指示するようになりました。そのためヒトにかぎらず動物界を見渡すと、その外部形態はほぼ対称性が保たれています。

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 動物進化における体の対称性は、腔腸動物の段階からすでに始まっています。動物界の進化は、骨格のつくりから見て腔腸動物以後、ヒトを進化の頂点とする脊椎動物への方向と、昆虫類を進化の頂点とする無脊椎動物への方向の2つの方向に分かれます。どちらの形態においても、外部形態の対称性は維持されています。ヒトの体の場合には、鼻とへそを結ぶ部分で体をまっぷたつに分けると、目、耳、鼻孔、手、足、は左右対称になっています。しかし、上皮によって環境から遮断された体の内部器官である心臓、胃、小腸、肝臓などの臓器には、対称性はありません。この対称性・非対称性は、長い歴史を通してDNAのプログラムの中に織り込まれてきたものであると考えられています。

kihonshii

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