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身長とプロポーションは遺伝で決まる

 父親と息子を比べても、母親と娘を比べても、子のほうが親より背が高く、特にプロポーションはまったく違うというのが多くの方のイメージではないでしょうか。たしかにそのような親子をよく見かけますが、実はわが国の特殊事情なのです。欧米では、親子は身長もプロポーションもそっくり、というのが常識なのです。

 

 第2次大戦の末期から戦後にかけて、ほとんどの日本人は食うや食わずでした。アワやヒエの薄い雑炊に、道端の草やイモの茎を入れてなんとか飢えをしのいだ時代に育った世代は、栄養不足のために、遺伝子で決まっている限界まで伸びることができなかったのです。

 

 戦前はどうでしょう。食事はタンパク質が少ない傾向がありました。麦飯に味噌汁、漬物という組み合わせを基本に、年に何度か飼っているニワトリを食べるのがごちそう、というパターンは、農村ではあたりまえでした。育ち盛りの時期のタンパク質不足は、身長に影響します。

 

 では、栄養をよくすれば、身長はいくらでも伸びるのでしょうか。そうだというなら、ネズミの子をゾウの大きさに育ててみてください。そんなことは不可能です。栄養で変わるのは、身長の±数%くらいでしょう。双子の研究によっても、身長はほとんど遺伝で決まることがわかっています。

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 プロポーションは、身長によってほぼ決まりますが、長時間にわたって正座して、おけいこ事や勉強をするのは下股の成長にマイナスでしょう。タンパク質の豊富な十分な栄養と適度な運動が、遺伝子で決まっている限度いっぱいまで身長を伸ばすために必要です。椅子と机の生活が普及したのも成長にとってプラスです。これからは日本でも、身長やプロポーションがそっくりという親子の組み合わせが増えるでしょう。

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 欧米では30年前も50年前も、栄養状態や生活習慣が基本的に同じなのす。親子の身長やプロポーションが似ているのは当然です。

 

 ところで、体重は身長に比べると、生活習慣の影響が大きいのです。これは予想通りでしょう。

 

父親似と母親似とは?

 子の顔つきも当然ながら親に似ています。子は父と母からそれぞれ23本ずつの染色体を受け取りますから、両方に同じだけ似ているのです。父親似や母親似の子がいますが、たまたま鼻がとがっているとか、目が大きいとか、わかりやすい特徴が似ているだけです。耳の穴や胃の形が親に似ていてもだれも気づきません。

 

なお二重まぶた、強くちぢれた髪の毛、眉毛が外にむかって跳ね上がっている、などの特徴は優性遺伝ですので、伝わり方が目につきやすいでしょう。

 

初潮の時期を調べると、遺伝的にまったく同じ一卵性の双子では平均して2.8か月の差、他人同士の比較では18.6か月の差だったということです。母と娘の間にも平均して18.2か月違いがありましたが、母と娘は生きた時代が20年以上も違い、生活習慣やテレビなど目から入る刺激にも差があるため、双子や姉妹の比較とは意味が違います。母と娘は、遺伝的には50%の共通性がありますので(姉妹と同じ)、時代が同じなら、おそらく12か月ほどの差でしょう。

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 指紋も親子や同胞(兄弟姉妹)では互いによく似ていることがわかっています。利き手については、父が左利きである場合より、母が左利きのほうが子が左利きになる率が高い、というデータがあります。おそらく幼い時期に毎日接する母親の影響が強いためで、環境のせいでしょう。

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